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オレンジ畑でつかまえて

渋谷のWebサービス企業の中の人。

修羅場とオルフェーヴルと私

ぼちぼち2013年が終わります。年末は来し方を振り返りながら心静かに過ごすものかと思いきや、大晦日もランチ会食で過ごすことになりました。一度お会いしたいと願っていた御仁に年末のご多忙のところお時間を頂戴することができ、嬉しい限りです。
にしても、今年は公私共にイベントの多い一年でした。6月に代表に就任して以来、会社の浮き沈みもありましたし、個人的にも腫瘍が見つかって摘出手術を受けたりと、まさに万事塞翁が馬を地で行く一年でした。
お陰様で心身ともにすこぶる快調ですし、何事も失意泰然、得意淡然、日々を平常心で過ごすよう心掛けておりますが、この一年はなんだか3年分くらいの濃さだったように感じます。

 

さて、1~2か月ほど前のこと、学生の方とご一緒させていただいた際、「今一番欲しいものは何ですか?」というご質問をいただきました。
特に深淵な回答を期待されていたわけでもなく、会話の流れで出た他愛もない質問だったのですが、ここで小生、はてと困ってしまいました。
糸井重里さんじゃないですが、こちとら「ほしいものが、ほしいわ」状態なわけで、特に物欲として欲しいものがあるわけではございません。
(そりゃ馬は欲しいけど、いきなり連れて来られても困っちゃうもんね。。。)
で、咄嗟に出た一言が「修羅場」でした。
いやお前、なんぼ答えに窮したとはいえ、もうちょっと筋のええ答えはなかったもんか、とさすがに小生も思うわけですが、咄嗟に出ちゃったんだよなぁ。
元来は根っからの怠け者ですし、苦労なんてせずに済むのならそれに越したことはないと思っているわけですが、負荷がかかって強くなるという実体験を積んでいくに連れて、気付いたら「若い時の苦労は買ってみるもんかもなぁ」とうっかり思うようになっていました。人はそれをドMと呼びます。

 

「今、負荷がかかっているな~」と思う度、僕は元日本代表監督の岡田武史氏の講演録を読み返します。この中で岡田氏は手っ取り早く無心になる方法として、「どん底を経験する」ことを挙げています。
日本中が半狂乱の中、期待を一身に背負ってフランスW杯予選を戦い、一時期は「負けたら日本に住めない」とまで思い詰めた岡田氏だからこそ辿り着かれた境地なのでしょう。サッカーにそれほど明るいわけではありませんが、極度のプレッシャーの中で真剣勝負に臨まれた氏の述懐には心震えるものがありますし、リーダーとはかくあらねばならぬと思う次第です。講演中には他にも「トップやリーダーに一番大事な要素は開き直り」といった含蓄深い発言もあり、読み返す度に膝を打つ思いです。
岡田氏の境地にはほど遠いですが、座禅を組んだり、古典を読み漁ったりと、最近はやや渋い嗜みに興じていますが、そうした中でもっと高みに至りたい、もっと己を磨きたいという熱に罹ると、立ちはだかる壁が楽しみになったり、初詣で「七難八苦を与えたまえ」と願ってしまったりするのです。

 

過日、有馬記念を観戦しに中山競馬場に出向きました。稀代の名馬・オルフェーヴルのラストランを現場で目撃することができ、競馬ファン冥利に尽きる一日でしたが、レース後、オルフェーヴルに駆け寄る池添騎手の姿に心震えるものがありました。

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阪神大賞典での逸走、天皇賞での敗退、フランスでの乗り替わりなど、必ずしも順風満帆とはいえないコンビでしたが、引退レースで誰が最強馬であるのかを示すことができ、池添騎手にとって万感胸に迫る思いだったことでしょう。
強烈なプレッシャーに打ち克つことができたコンビならではの圧勝劇だったように思います。
来年は午年。小生にとっては一番好きな干支ですが、オルフェ・池添コンビに倣って克己心を胸にターフを駆け抜けていこうと思います。

 

なんだか取り留めなくなってしまいましたが、本年は多くの皆様にお世話になりました。来年も何卒ご愛顧のほどを。良い年をお迎えください。

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